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「新しい堕ち方」
彼女は微笑んでいた
そう彼女は死霊
でもその微笑みは百万ドルの
ものだった
オレはそれに撃ち抜かれ
魂が体から飛んで行った
しかし彼女はオレの魂を探さない
何故ならオレはオレの死霊を見ることが
出来る目で見ただけで 彼女はオレの前に
姿を現すことを望んでいなかったから
それほどまでに彼女を見たかったのか?
オレは今でも疑問に思っている
しかしもう後戻りは出来ない
たった一回の過ちでオレは屍肉になって
しまった
もはや残る運命は腐り果てることのみ
だがオレは腐らなかった
死臭が漂うこともなかった
何故ならオレの知らぬうちに彼女がオレの魂を拾い
あの世へと届けていた
死霊に魂を拾われた肉体は腐らないのだ
彼女はオレが見ていたことを知っていたのだ
そして無償の愛をオレに与えたのでえある
だからオレは文句を言うまい
地獄というあの世の世界で
魂が無限に切り裂かれている
事実を知ったとしても
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